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高裁判決に危機感を持ち、
ハラスメントをなくして、育児をしながら働き続けられる
公正な最高裁の判断を求める声を紹介します。

マタハラNet代表

”女性が普通に働き続ける事が何故こんなにも難しい事なのか。”

女性ユニオン東京

"この不当判決では、女性たちは出産育児で
キャリアをリセットさせられる!"

日本マスコミ文化情報労組会議

"ただでさえ泣き寝入りをしがちな労働者の権利行使をさらに困難にし、メディアが体現する「市民・国民の知る権利」の保障にとっても大きな障害となるだろう。"

原告 弁護団

"使用者側に、正社員復帰の判断を委ねることは到底許されないはずであり、均等法、育介法の趣旨から外れるものである。"

女性が普通に働き続ける事が何故こんなにも難しい事なのか


裁判を傍聴してきて、どう考えても職場の横暴さが見える裁判であるにも関わらず、あの様な判決に、怒りすら沸きました。
育介法や男女雇用機会均等法は何処へ行ってしまったのでしょうか?

職場が、表向きは働く女の味方のように振る舞った、このようなやり方を裁判所が認めてしまった事に、驚きと同時に悲しみ、絶望感もが襲いました。女性が普通に働き続ける事が何故こんなにも難しい事なのか。

マタニティハラスメントと明らかなのに会社の主張が認められると言う、不思議な信じられない判決。それなら、法律なんて意味ないのではないですか!!考えて下さい。正社員だった女性が、妊娠した事で、職場の言い分を信じ込まされサインしてしまった。これだけで、マタニティハラスメントではありませんか!!
正社員だったんです。ですから普通に産休、育休と取り、そして復帰する。それが当然の権利なんです。

会社が作った「育休明け社員だけ」が使えるこの制度こそが、違法行為をしているのですから、そこを厳しく指導すべきであるのではないでしょうか!!
こんな判決を認めてしまっては、女性が普通に働き続ける社会なんて日本では望めません!!
こんな判決をしていると、労働力不足で日本経済の崩壊へ真っしぐら。このままでは、日本の社会に希望なんてありません!! 

マタハラNet代表
宮下浩子

これはただ事ではない


阿部潤裁判長による判決理由を聴きながら心臓が波打った。

高裁は一審の事実認定を大きく変更し、会社側の主張を全面的に取り入れた。雇止めを有効としたその理由が驚くべきものだった。


会社に禁止されていた録音を当該女性労働者が無断でしたこと、記者会見で「事実とは異なる情報」をマスコミに提供し会社の名誉を毀損したことなどから、「雇用の継続を期待できない十分な事由がある」としたからだ。

職場でのハラスメントに悩む人にとって、録音は「命綱」だ。その録音を会社が禁止していれば、労働者は立証ができないだけでなく、もし録音しようものなら雇い止め・解雇されても文句が言えないことになる。

訴状内容を発表する提訴時記者会見が名誉毀損といわれるなら、メディアを通して社会に広く訴える機会と表現の自由を労働者から奪ってしまう。


「育児・介護休業法」は女性労働者の闘いの成果だ。使用者は労働者のその権利を「ハラスメント」という手段で形骸化することを思いついた。何が「ハラスメント」かは、使用者団体の意向を汲んだ国の指針が決める。そして、ハラスメント立証のために録音したら解雇され、「この会社ブラック」などと言うものなら名誉毀損で訴えられる。これで私の心臓がバクつかないはずはない。
労働組合がこの危機感を共有し横につながり反撃していかなければ、日本の職場は無間地獄となり、無辜の労働者が苦しみあえぐことになる。


全国一般労働組合東京南部
中島由美子

育児休業の制度としての意義は休業前の身分を維持しながら、もとの職場に戻ることにある。
保育が整わず復職が難しいという社員の訴えに対し、
会社が提示すべきは正社員の身分から「契約社員」への転換ではない。
 
だが、判決はこれを合法としただけでなく、その判断において、原告の女性の保育所入所手続きの状況や職務に支障が出ない子育ての手段を講ずる努力や姿勢をことさら取り上げた。
 
では、問う。
なぜ司法は企業にも同じことを問わないのか。
「育児への配慮」のために新設したと主張する短時間正社員・契約社員制度は、
社員の家族生活と仕事の両立を実現しうる設計、運用になっていたのか。
「俺の稼ぎだけで食わせる」という発言がなされる職場において、
社員の家族生活と仕事の両立を実現するための企業の姿勢や努力はいかなるものであったのか。
 
判決文からはこんなから声が聞こえてくるようだ。
1年以上も休業しておいて、どこが「育児休業の空洞化」なわけ?
休んだ上に保育所見つからないから働けないと言ってるんでしょ。
ほんとだったら辞めさせられるところを契約社員で働かせてもらったんだから、
正社員に戻せとか言う前に、ちょっとは会社の言うことも聞いておとなしくしていた方がいいんじゃない?
 
どうか今一度、育児休業の運用と、その制度としての意義を確認してもらいたい。
育児休業制度の意義と運用の原則は休業前の身分を維持しながら、もとの職場に戻ることにある。

 (1.28 裁判所前アクションへのコメントより)


萩原久美子
下関市立大学教授
著作「迷走する両立支援―いま,子どもをもって働くということ」
「『育児休職』協約の成立―高度成長期と家族的責任」
高裁意見書 執筆

「ハラスメント規制法」に側面から穴? マタハラ事件、高裁逆転判決の危うさ

(認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク 掲載記事一部抜粋)

●記者会見を「名誉棄損」と認定
さらなる衝撃は、原告の提訴を記者会見で発表した際の発言を、高裁判決が「名誉棄損」と認定したことだ。「出産して復帰したら人格を否定された」という発言を、「事実でないことによる名誉棄損」とみなし、55万円の賠償を言い渡したからだ。地裁判決ではこれを、「人格を否定された」と感じた、という原告の感想や見解と判断し、不問に付している。

原告は「人格否定」と感じるからこそ、訴訟を起こす。その当否を判断するのが裁判所の役割だ。だが、高裁判決では、それらは事実ではない、と認定した上で、事実でないことを記者会見などで表明したことは名誉棄損、とさかのぼって原告の行為を批判している。

これは危ない。私たちが「被害を受けた」と感じても、裁判所に事実と認定されてしまうかもしれないことを恐れて口にしにくくなり、訴訟へのハードルが極めて高くなってしまうからだ。 しかも、高裁判決では、メディアがそうした発言をもとに「マタハラ」と報じ、会社に世論の批判が寄せられたりしたことを、名誉棄損の証としている。これでは、原告の思いを自由に報じたり、報道をもとに原告の提起した社会問題の解決を後押ししようとしたりする市民の活動が、逆に原告へのマイナスに逆転させられてしまう。

世論を支えに会社の厚い壁を乗り越え、働きやすい仕組みをつくるという社会的な労働運動がこのところ注目されてきたが、これを抑え込みかねない判断だ。


●「俺の稼ぎで食わせる」は「個人的見解」
 このように、記者会見での原告発言が「名誉棄損」とされる一方で、高裁判決は、原告が録音した「俺なら、俺の稼ぎだけで食わせる覚悟で、嫁を妊娠させる」という役員の発言については、原告の質問に答えただけの「個人的な見解」と述べるにとどまった。
 職権を持った上司によるこの種の発言は、マタハラの現場でしばしば登場する「マタハラの定番発言」だ。

 一方、地裁判決ではこの発言について、「自身の家庭観に基づく個人的な見解を表明したに過ぎないといえなくもないが」としつつも、「妊娠した者とその配偶者に落ち度があると批判しているものと捉えられかねない不用意かつ不適切な発言」であり、職場復帰の交渉に臨む態度として「許容されないもの」と、明確に批判している。

また、高裁判決では正社員の月収48万円は、一定の残業時間をあらかじめ織り込んだ「固定残業代」を含み、契約社員と時給では変わらないとしている。残業とは本来、臨時的な仕事量の増加に対応するもののはずだ。残業を引き受けなければ安定雇用を確保できないこうした仕組み自体が「マタハラ的賃金システム」と言えそうだが、その在り方も問われていない。育介法とは、子の養育を容易にするため所定労働時間等に関し事業主が講ずべき措置を定めるなどしたものだ(同法1条)。にもかかわらず、「他の正社員と同じ前提で働けることが条件」などとして正社員復帰を拒み続けた会社の姿勢を高裁判決は支持し、判決がマタハラを強化しかねない形となった。

契約社員への転換を通じたマタハラ規制の空洞化、録音や記者会見という手立ての封じ込めが「日本の常識」になれば、「ハラスメント規制法」は横腹から穴が空く。これでは働きやすい職場は生まれず、2019年に過去最低にまで落ち込んだ出生数の低下も止まらない。最高裁の判断が注目される。

ジャーナリスト 竹信三惠子

昨年 11 月、東京高等裁判所第8民事部(阿部潤裁判長)が、育児休業明けに契約社員にされた原告女性の正社員復帰を認めず、雇止めとしたジャパンビジネスラボの不当な取り扱いをそのまま追認する判決を言い渡した。その理由として高裁判決は、原告女性がハラスメントの証拠として会社で録音した会話をメディアなど外部の関係者に提供したことなどを指摘して、会社との信頼関係を破壊する行為を繰り返したとして雇用継続を期待できない十分な理由があると認定している。

これは、憲法が保障する取材・報道の自由によって仕事を成り立たせている私たちメディア労働者として、看過できない重大な問題だ。確かな証拠に基づく正確な報道を心がける私たちにとって、現場での録音・録画は貴重な情報源であり、裁判における証拠としても極めて重要な位置づけを持つものである。企業に対して立場の弱い労働者が身を守る数少ない手段として、ハラスメントの現場などにおける録音がその存在などの立証に活用されている現状を鑑みれば、高裁判決は、ただでさえ泣き寝
入りをしがちな労働者の権利行使をさらに困難にし、メディアが体現する「市民・国民の知る権利」の保障にとっても大きな障害となるだろう。


さらに高裁判決は、原告女性が一審提訴時に記者会見で述べた内容について、会社に対する名誉棄損だと認め、司法が自ら雇止めを有効と判断し、労働契約そのものを断ち切られた一個人に高額の損害賠償まで命じている。こうした判断がまかり通れば、提訴時に記者会見で自己の主張を訴えようとする労働者はいなくなり、労働問題の報道に著しい障害をもたらしかねない。取材・報道の自由、そして市民・国民の知る権利を大きく後退させるおそれがある。


出産・育児における労働者の保護、職場におけるハラスメントの防止という重要な社会的問題に対して、およそ時代錯誤としか考えられない、このような由々しき司法判断を許すわけにはいかない。報道・ジャーナリズムの観点からも到底容認できない不当な高裁判決は、最高裁において直ちに破棄・差し戻しとされるべきである。


日本マスコミ文化情報労組会議
(略称:MIC)

 これほど酷い判決もめったにない


会社から3度も訴えを起こされた労働者の気持ちを裁判所は考えた事もないのか!高裁判決を読んで、女は子どもを産んだら、非正規で安く働け、自己実現のできる仕事など求めるなと原告への憎しみさえもっているのではと感じた。

均等法も育休法も女性差別撤廃条約も関係ないと言うがごとき判決を出した裁判官の責任を問わなければ、こんな判決が繰り返される。

みんなで声をあげよう。

均等待遇アクション21事務局
柚木康子

働く、暮らす、生きる。
 一人ひとりの人生のなかで、「働く」ことは大切な時間です。
 そして、子どもを産み、育てる時間も大切な時間。
 大切な時間をどのように過ごすのか…。
 
 高裁の判決は、人間にとっての大切な時間を認識していない理不尽な判断だったと思います。
 
 「働く場」は、外から見ても足を踏み入れても、人権が守られている場でなくてはならない!
 名古屋から、エネルギーをおくります。


 NPO法人参画プラネット 代表
渋谷典子

1人ひとりの思いを受けとめる社会めざして

先日の判決には、日本で、女性の職場復帰の大変さを痛感すると同時に、職場復帰を当然のことにしようという考えが感じられず、悲しい思いです。

原告A子さんの意見陳述(2015.11.12)にあったように、裁判所には「親となった者が引き続き安心して働けるよう」な判決を求めたいです。

 
2019年のジェンダーギャップ指数が発表され、過去最低の121位(2017年、110位)でした。社会で女性の活躍していくことが、どれだけ大変なことか分かります。

 
親となった女性達や、周りで働く人々の思いを受けとめてもらい、希望のもてる判決になるよう行動していくことが、マタハラを防ぐ社会を築くきっかけになるのではないでしょうか。一歩ずつでも、前に進むために、カンパを集めるなどできたらな、と思います。

女性ユニオン東京 組合員

労働者たちの「風」を吹かせて立ち向かう!

安倍政権下で司法も随分、制御されているのではないかと思われる判決が出た。世論の「風」を味方につけながら、組合の権利である団交をし、それでもダメなら裁判というのは当たり前の今までの闘い方である。それが、不当判決や解雇では労働者はどこに向かえばいいのだろうか?そんなときこそ、組合員同士の団結と助け合いで、対抗できる「風」を吹かせるしかない。

今回のマタハラ裁判では、録音が、不当に判断されている。今まで、労働者側が、録音証拠で有益な結果を得ることも数々あり、この前例は由由しき事である。


未来ある社会の子どもを育ててくれているママさんに55万円もの賠償金を支払わせるわけには絶対いかない。最高裁に打って出る為には、皆で、素敵な「風」を、小さくても吹かせていくしかない。

最寄りの議員、勤務先でのお友達、お隣ご近所の方にも味方になって貰うべく、雑談のときにも、マタハラ不当判決の件を、話して伝えて、発信して、労働者の「風」を吹かせて行こう! 

渡辺 志津子


東京高等裁判所での逆転不当判決に対する抗議声明

2019年12月20日

女性ユニオン東京

 2019年11月28日、組合員原告が正社員の地位確認を求めて闘ってきた裁判(マタニティハラスメント裁判)で、東京高等裁判所阿部潤裁判長は、正社員の地位は認めない、雇止めは有効、提訴記者会見は名誉棄損として55万円の損害賠償の支払いを命じるという、原告の請求をほぼ全面的に棄却する、到底許せない不当判決を言い渡した。

 原告は、育休復帰時に正社員のみを対象とした契約社員制度(契約社員は、本人が希望する場合は正社員への契約再変更が前提)に則って、契約社員として復帰した。その後、正社員復帰の希望を出すが会社が復帰を先送りしたために、制度履行を求め続けたところ、会社は1年後に雇止めをした。

 その上、まだ雇用関係が存在している間に会社は、「地位不存在確認」の裁判を提起するという暴挙に出たのである。その後、原告も提訴した。


 正社員の地位を認めない判決は、育休復帰時に会社がメリットのみの説明で非正規雇用へと誘導し、雇止めするという手法に裁判所がお墨付きを与えるに等しい。また、保育のバックアップ体制の証明を求めたり、その判断を会社が行うことを許容するなど、妊娠・出産・育休を理由とした不利益取り扱いを禁じている男女雇用機会均等法や育児介護休業法の主旨に反するものと言わざるを得ない。
 この不当判決では、女性たちは出産育児でキャリアをリセットさせられ、子どもを持っても安心して働き続けることができなくなる!!

 地裁判決は、原告に対する会社の嫌がらせを不法行為と認定し雇止めを無効としたが、高裁判決は雇止めを有効とし、原告が会社の禁止命令に従わず、執務室内での録音をしたことをその理由としている。

 職場のハラスメントが大きな社会問題になっている今日、労働者がハラスメントを立証できるものが録音である。会社が強権的な姿勢にある職場においては、孤立させられる労働者が自己を守るために録音はまさに命綱なのである。

 こうした労働者の自己防衛の手段を禁じれば雇止め理由にできるとする高裁判決は、労働者の声を封じるに等しい。おりしもハラスメントの防止指針について労働政策審議会で検討中というこの時期に、この高裁判決は、安倍政権が労働者の声を封印する施策を先取りした不当極まりないものである。

 加えて、会社の態度を改めさせたいという強い思いから、原告は面談時の実情をメディアに訴えたことに対して、高裁判決は、原告が会社をマタニティハラスメント企業の印象を与えるためにマスコミ等外部関係者らに対して事実と異なる情報提供をして、会社の名誉、信用を毀損し、会社との信頼関係を破壊する行為に終始したことは、雇止め理由に相当すると判じた。

 そもそもメディアは国民の知る権利を保障する機関として、国民の関心事たりうる社会事象を取り上げ、報道することを使命としており、可視化されにくい職場の実情を労働者からの情報提供によって報道し問題提起するという重要な役割を果たしていることを無視した判決である。

 その上、提訴時の記者会見で述べた内容について、判決は名誉棄損が成立するとして原告に損害賠償支払いを命じた。提訴時記者会見は、記者クラブで頻繁に行われ、提訴した事実とその主張を記者に伝えるものであり、原告の心情を表現したことをあげつらい、労働者に損害賠償の支払いを命じることは、労働者は声をあげるなと言うに等しい。

 高裁判決は、一原告労働者に対する攻撃にとどまらず、労働者が声をあげること、権利主張することに対する攻撃であり、社会的に訴えることへの制裁と言えるものだ。こうした高裁判決を許してはならない。原告は「新たな闘いのスタート」と最高裁に上告及び上告受理申出を行った。

 女性労働者が出産しても安心して働き続けられる社会の実現を目指して労働者が声をあげ、司法が労働者のおかれた状況を理解し、正しく判断することを期待し、私たちは最後まで闘い続ける決意である。多くの仲間の皆さん、共に!

以上